知ってました?
歯周病と全身疾患は関係があります!
歯周病とは歯と歯肉の境目が細菌感染を起こすことによって、歯周組織が破壊されて慢性の炎症反応を起こしている状態を指します。健康な状態であれば、歯と歯周ポケットの間は1~2ミリほどなのですが、歯周病になると歯肉が炎症を起こしているため歯周ポケットが広がり、歯周ポケットの中にある歯に歯石や歯垢がついている状態になっています。
歯周病は日々のブラッシングが適切にできておらず、歯垢が溜まったまま放置をすることで、歯茎が腫れていき炎症を起こし、歯周ポケットの幅が2~3ミリ(軽度の状態)ほどになっていきます。さらにその状態を放置していると、歯周病菌が増殖し歯茎が弱くなって、炎症も悪化してしまうのです。そして、膿が出るようになると、口臭が強くなるようになります。ただ口臭が強くなっても本人は気づかない場合がありますが、周りの人には気づかれていることがほとんどです。
歯周病と全身との関わり
歯周病が怖いのは、歯周ポケットが深くなり、口臭が強くなるだけではありません。歯周病を放置していると、歯を支えている骨が溶け、最終的には歯が抜けてしまいます。また、歯周病で慢性の炎症を起こしていると、血流を介して全身の病気を引き起こしてしまうこともあります。例えば、脳梗塞、肺炎、心筋梗塞、妊娠中の場合は早産、糖尿病など、様々な全身疾患の悪化に繋がるのです。
- ●脳梗塞
- ●肺炎
- ●心筋梗塞
- ●早産(妊娠中の場合)
- ●糖尿病
- ●様々な全身疾患の悪化
その中でも特に代表的なのが糖尿病です。今後は糖尿病治療を行う際に歯周病治療をすることも必須になると考えられています。そういったこともあり、歯周病を治療したり、予防をしたりすることは、全身の健康にとっても非常に重要だということです。
歯周病の症状チェック
3つ以上あてはまる方は、歯周病の可能性が非常に高いです。
歯周病専門の歯科医師、衛生士が在籍している慶歯科医院で検査を受けましょう。
- ブラッシングの際、出血する
- 歯ぐきが赤黒い
- 歯に力が入らず、堅いものが咬みにくい
- 歯ぐきが下がった、歯がのびたような気がする
- 歯ぐきが腫れる
- ブラッシングをしても口臭がある
- 口の中がネバネバする
- 歯の間にものが挟まりやすくなった
歯周病の原因について
歯周病は放置していてもいいものではないということが分かりました。では、歯周病は何が原因でなってしまうのでしょうか。
ブラッシングでの磨き残し以外にも原因はあります。例えばタバコ。タバコを長年吸っていると、歯の周りの骨の吸収が進行している方を見かける方がいます。そういった方の場合は、実際に歯周病の治療を初めても、喫煙を続けていると治りにくいというケースがあります。なぜそういったことが起こるのかというと、タバコの中にあるニコチンが、血管を収縮させて組織の酸素不足や栄養不足を招いているからです。もちろん一酸化炭素も問題なのですが、タバコを吸われている方は自覚症状が乏しいため、なかなか改善しにくいところがあります。他にも歯並びの悪さや、糖尿病、妊娠、思春期が原因となって歯周病になりやすい環境を作っていることがあります。
-
タバコ
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糖尿病
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妊娠
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思春期
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歯並びの悪さ
慶歯科医院の
歯周病治療3つの特徴
当院の歯周病治療は、患者さまと二人三脚。
患者さま”治療参加型”の治療が最も大切だと考えています。
01
徹底した歯ブラシ指導
家庭で出来る歯科治療という考え方
歯周病の原因となる細菌はプラークという状態で歯の表面や歯周ポケット内にいます。歯ブラシによる機械的な除去が必要です。ただ実際に歯ブラシを上手くされている方が非常に少ないのが現状です。
歯ブラシでしっかりプラークを除去する事を「プラークコントロール」と言います。歯ブラシが適切にできているかをチェック、歯ブラシ指導を行い、プラークの残存率を最低20%以下にしていきます。
02
歯科衛生士担当制で
患者さまの口腔内を管理します
歯周病の治療は、重度な場合ほど長くかかります。慶歯科医院では、歯科衛生士担当制にしていますので、患者さまを治療からメインテナンスまでしっかりフォローします。
担当制にすることにより、経過観察やセルフケアの状況確認などもしやすく、治療やケアの情報もしっかりお伝えすることができます。
03
歯周病治療専門の
歯科衛生士が在籍しております
当院には歯周病学会認定歯科衛生士が在籍しており、認定衛生士の数としては、熊本県内では最も多い類に入ります。
歯周病への対応を的確かつ効率的に実施し、常に最新の情報を元に治療をご提供いたします。
歯周病治療の流れ
step01
歯周病検査
ブラッシング指導、歯石とりを行い、資料を揃えます。日頃のブラッシングのチェックなどを行い、患者さまのお口の状況を記録に残しながら把握します。
慶歯科医院では、患者さまの歯の状態、歯茎の状態を写真で記録に残しています。写真に取る事で、患者様の歯ブラシの仕方などの生活習慣も推察出来ますし、定期的に写真に残す事で、変化を観察する事が可能になります。また歯ぐきの厚みや、歯ぐきの退縮具合を観察します。
さらに精密歯周病検査では、いくつかのことを検査します。主になるのは5つです。一つ目がプロービング検査と言い、プローブと呼ばれる針状の金属機材を歯周ポケットに差し込み、どれぐらい深くなっているかを検査します。二つ目は、炎症を起こしている部位にプロービングをした時に血が出るかを検査します。三つめは膿があるかです。これもプロービングをした時に膿が出てくるかで判断します。四つ目は歯がぐらついていないかを検査します。五つ目は根分岐部病変です。大臼歯には、歯根が2~3根あるのですが、この根っこの分かれているところが、どのくらい骨が吸収しているかを検査します。
こうした精密歯周病検査を行うことで、歯を支えている骨がどのように吸収しどのような形をしているのかが把握できますし、歯周病の進行度も測定できるようになります。
step02
歯周初期治療
歯周病の検査が終わった後は、検査結果によっては治療を行う必要が出てきます。歯周病の進行具合によっても変わってくるのですが、基本的には歯周初期治療から始めます。まずは思考と歯石の除去です。スケーリングと言って歯茎の上に付いている歯石をまず取ります(1~2回程度)。その後、再度検査を行い、歯肉の中にある歯石をとっていきます(スケーリング・ルートプレーニング)。歯周病が軽症の場合は、これだけで治ることもあります。その後、再度精密歯周病検査を行い、改善状況を確認します。
step03
歯周病精密検査
歯周ポケット2回目の検査を行い、治療時の記録と照らし合わせながら再評価。改善状況を確認します。
step04
歯周外科
改善状況が悪く、歯垢や歯石を取るだけでは改善しないとなると歯周外科を行います。場合によっては、切開や人工骨による治療、エムドゲインによる再生治療(歯周組織再生療法)を行い、歯周病の改善をしていきます。
step05
歯周外科後の再評価
歯周病管理(メンテナンス)
歯周病外科が終わった後は、再度精密歯周病検査を行います。歯周病が安定していたら、歯周病安定期治療を行います。歯周病安定期治療は落ち着いた歯周病が悪化しないように定期的にケアしていくものです。
歯周病治療で一番大切なのは実は患者さん自身のブラッシングです。こういうと「歯ブラシをしていれば良いでしょ」と思われるかもしれませんが、患者様の質の高いブラッシングと歯科医院でのプロのケアで歯周病治療は初めて上手くいくと思われたらいいと思います。当院では、担当制を導入していて、患者様に寄り添った歯周病治療を行っています。
ただかみ合わせが悪い場合は、先ほどもお伝えした通り、丁寧なブラッシングをしても歯垢を落としにくい場所ができます。かみ合わせを調整したり、矯正を行うことで改善できたりもしますので、出来るだけ歯並びを良くされる事をお勧めします。
最後に歯周病治療の費用は個人差が大きいためあくまで目安としての金額になりますが、保険適用内で行うのであれば、1回3,000円から5,000円くらいでしょう。歯周病の重症度が上がれば上がるほど通院回数も増えるため、負担が増えていきます。
歯周病についてよくあるご質問
歯を支える歯肉や歯槽骨の組織が、お口の中の細菌によって蝕まれてしまう病気です。気がついたときには症状が進んでいることが多いので、早めの対処が大切です。
主に、歯がむず痒い、歯と歯肉の境目が腫れる、歯磨きの際に出血がみられる、歯肉から膿が出る、口臭やお口のネバつきが気になる、食べ物が噛みづらくなるといった症状がみられます。初めは小さな変化でも、気が付くと大きな症状まで進行してしまうことが多い病気です。
歯磨きや機械によるプラーク(歯垢)と歯石の除去(スケーリング)を行います。お口の中の細菌を徹底的に除去するために、FMD(full mouth disinfection)という抗菌剤を併用し、短期間に集中して治療を行うこともあります。また、症状が進行していてスケーリングだけでは歯周ポケットの歯石が除去できない場合には、フラップオペレーションといって、歯肉を切開して歯根の歯石を取り除く場合もあります。最近では歯周外科手術で失った歯槽骨の再生療法なども可能です。
治ります。しかし、その後も歯磨きなどを通して、患者さまご自身がお口の状態に関心を持ち、セルフケアを続けていただくことが大切です。